朱鷺のミュージックダイアリー

楽曲制作にまつわるノウハウや雑記を綴っていくスタイル

楽器フェア2016にお邪魔してきました。

どうも、tokiです。ようやく少し音楽に近い話題をする事になりました。

時系列はさかのぼるのですが11月5日に東京ビッグサイトで行われた楽器フェアの方に行ってまいりました!

 

musicfair.jp

 

こちらは様々な楽器やそれに付随するエフェクターや電子楽器の祭典になります。

私も何か面白いもの、目新しいものはないかと思い足を運びました。

 

 

 

ギター / ベースのブースへ

 

 

やはりギタリストとしては最初に足を運んだのは竿物のブース。様々なブランドや楽器店がこぞって最新作として展示しておりました。当然試演奏が出来るようになっており、気になった竿を実際に弾いてみる事が出来るようになっていたので、これからの愛器探しにぴったりのイベントでした。

さて、私も何か気になるものを手にとって弾いてみようと思い何本か試奏させて頂きました。

 

T's Guitars

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(写真を撮り忘れてしまったのでオフィシャルHPから画像を拝借致しました)

 

こちらを弾かせていただきました。やはりT'sさんはいい仕事をします。非常にクオリティの高い作りになっており、音の粒が非常に細かく立ち上がりが素晴らしい。

シースルー塗装でトップ材の木目を美しく引き立てる加工もグッド。

担当の方に伺ったらトップ材のチョイスに凄くこだわって、ボディ真ん中から翼が生えているような木目になるようにチョイスしたとの事。言われてみてみると確かにリアピックアップあたりから左右に翼が生えているような木目になっており非常に美しい。

やはり木目と言うのは完全に自然に出来上がるものなので一本物になってしまいますがこれは非常に美しい。

さらによく見て頂くとわかりますがフィンガーボードが縦半分で色が変わっています。これも気になって伺ってみると、材としては所謂エボニー材だそうです。皆さんご存知のとおりエボニー指板は真っ黒で光沢のある高級感のある指板材で音が非常に硬くなります。

これをあえて黒い部分と普通の木色の境目の部分をチョイスして指板として仕上げたそうです。非常にユニークで美しい見た目をしております。これを見てもしや…黒い低音弦の方は音が硬く絞まって、木色の高音弦の方は多少甘いトーンが出るようになっているのでは…?と思って聞いてみましたが音は普通のエボニー指板と変わらないそうです。ちょっと残念。

肝心の音の方は硬い材を使っているからか全体的にハイが目立つ印象を受けました。やはり煌びやかな濁りのないハイが美しく出ていました。粒が非常に細かく立ち上がりもいいため弦を弾いたレスポンスがすぐに手に、指に帰ってきて弾いていてとても気持ちのいい仕上がりになっておりました。

今までT'sGuitarsさんのソロイストモデルってセンターピックアップが載っていたので選択肢に入らなかったのですがこれはツーハムという事で非常に気になるモデルでした。(私はセンターピックアップが大嫌い(笑))

 

 

 

Saito Guitars

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(こちらも画像を拝借)

 

お次はこちら。最近弾いた中では抜群に音のよかったSaito Guitarsさんです。新しいモデルも出したと言う事で弾いてみました。やはり音の粒、立ち上がりが本当に素晴らしい。それでいて粘り、コシのあるサウンド。T'sさんが煌びやかなハイが特徴としたらこちらのSaitoさんはもう少し粘りのあるサウンドが特徴でしょうか。ブリッジミュートして弾いた時の音のコシは素晴らしいんですよね。今回ブースに展示されていたギターは全てネイキッド(塗装なし)で統一されていたので木目などは特筆すべき点などはなかったです。あとこちらは最近流行のファンフレットですね。

まずファンフレットって何ぞやってところなんですけど、まぁほとんどの方ご存知かと思いますがフレットがねじれてるように見えますよね?大雑把に言ってしまうとフレットが斜めについている物をファンフレットといいます。これは高音弦はスケールを短くし、低音弦はスケールを長く取っているものになります。こうする事によって何が変わるのかって言うと弦のテンション感、そしてチューニングの安定性、これらによって音の粒を整える事が出来ます。

ダウンチューニングをするとどうしても、弦を太くしてテンションを保つけどやっぱり弦が太いから弾きにくいし、レスポンス悪いし音が潰れてしまう…

こういう事になってしまいます。この問題を解決すべく編み出されたのがこのファンフレット。なので6弦ギターとかではあんまり見ないと思います。7弦、8弦とかになってくるとかなり活躍してくれる構造になっているので多弦ギター、多弦ベースに多いです。

そんなに違うのかよーと思う方。是非機会があったら弾いてみてください。私は6弦で弾いても結構びっくりしました。おぉ、ここまで弦のレスポンスが変わるのかと驚いたものです。

 

 

Crews Maniac Sound

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(こちらも拝借)

 

はい、こちらスタジオミュージシャンの間では最近大人気のCrews Maniac Soundさんです。このブランドはひたすら物自体のクオリティ、音の良さというものを追求したブランドと言う事で見た目は普通のストラトレスポールなどばかりで今までは正直全然興味がなかったので弾いた事がありませんでした。しかし今回このソロイストモデルを見てかっこいいじゃん、と思って手にとってみたという経緯です。

元々評判自体は聞いていたので弾いてみてびっくり、と言うほどでもないのですが非常にクオリティが高く音も抜群によかったです。

本当にいいギターに共通して言える事なのですが、音の粒が綺麗にそろっていて立ち上がりが本当に素晴らしい。

今回実際に弾いたのは画像のギターではないのですが、トップ材の影響なのか音が凄く私好みだったんですよね。硬く絞まった音で凄くレスポンスがよく煌びやかなハイ、それでいてブリッジミュートをした時にしっかり音が粘ってくれるコシのあるサウンド。

先ほどのT'sGuitarsとSaito Guitarsの美味しいところを合わせて2で割らない感じ。そしてさらに何が驚きだったかと言うとタップ(シングルコイルとのチェンジ)が着いていたのですがそのタップのクオリティがまた凄い。

コイルタップは最近のギターに結構着いてきましたが、どれもこれもシングルの音になると言うか、音が急激に痩せて細くなっただけの音という印象が非常に強かったです。

しかしこいつは全然違う!コイルタップすると本当にしっかりシングルのサウンドになるんです!これは凄く衝撃を受けました。正直私はカッティングはあまり得意ではないのですが、それでも気持ちよくチャカチャカとカッティング出来るクオリティのサウンドでした。

最近もっといいシングルサウンドが欲しいと思ってジャズマスターら辺を物色しようと思っていましたがそんな気持ちはぶっ飛びました。こいつ一本あれば済むじゃないか!と言う事で完全にこいつに焦点が合いました。それくらい素晴らしかったです。

 

その他

その他にもたくさんのギターが展示されていて色々手を出してみたかったのですが時間の都合で我慢したものも多数。

以前から気になって物色していたMayonesStrandbergは普通の店頭でも色々触っていたので割愛。少し残念だったのがStrictly 7 Guitarsが弾けなかったのが残念。

 

そして今回私の個人的No1に輝いたのが…こいつ!!

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Crews Maniac Soundさんの一本でした。こいつは音の良さ、汎用性の高さから本当に購入を予定するレベルになりました。素晴らしい一本です。

 

 

 

 

 

電子楽器ブースへ

 

 

十分満足出来る収穫でしたがこちらも見逃す訳にはいきません。

しかし足を運んでみるとプラグインとかアンプシュミレーターとかはあまりなく、メインはキーボードやシーケンサーシンセサイザーでした。

 

ん?シンセサイザー

 

どーん!!

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これは凄いですねー私鍵盤を弾けない系ギタリストなのでキーボード系には疎いのですがそれでもこれはテンションが上がります。

そしてイベントステージでトークショーをやっているではありませんか。ちょっと覗きにいってみると…

 

どどーーん!!

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こいつは凄い。なんと富田勲先生についてのトークショーをやっていました。なのでこちらは実際に富田勲先生が使っていらっしゃったシンセサイザーになります。

 

そして先生と言えば…

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こちらの宣伝もしておりました。

何ぞこれ…と言いますと、まぁデカデカと描かれた初音ミクは皆さんご存知かと。この画像のポスターに書かれている通りです。

なんとフルオーケストラの演奏に合わせてCGホログラフィー初音ミクがバレエを踊ると言うマジでぶっ飛んだショー。

富田勲追悼特別公演「ドクター・コッペリウス」です!!

 

はい、当然私も見に行きます。

何が凄いって当然ホログラフィーのミクが踊ると言う技術も凄いのですが…齢80にもなって初音ミクを使おうと思った先生…ちょっと頭がおかし…やはり先駆者、天才芸術家は違いますね。自分の頭の中にある世界を描くためなら何でも利用してしまうのです。

 

富田勲先生が宮沢賢治の世界を音で、フルオーケストラで描いたイーハトーヴ交響曲。これを作曲している段階で宮沢賢治独特のファンタジックな現実離れした世界観をどう表現しようか…と悩んでいる時に初音ミクと運命的な出会いを果たす。この人間では出せないヴァーチャルシンガーの声こそがこの世界を表現するのに必要だ!と何の躊躇もなく初音ミクを投入したそうです。

やはりどこか頭がおかしくていらっしゃる。

この様な偉大で素晴らしい芸術家が残した最高傑作。しっかりと心に焼き付けてきたいと思います。

 

 

 

 

そんなこんなで素晴らしい出会いなどがあった楽器フェアでした。久々に楽器に囲まれて幸せで楽しい時間をすごせた気がします。ここまでくるともう楽器屋なんて滅多に行かないので。

しかし最近は本当にクオリティーの高いギターが多くて素晴らしいですね。この楽器フェアにもいえることでしたが、大手よりも個人工房が非常に増えてきてクオリティの高いものが増えてきたと感じます。是非是非皆さんも機会があれば色々なギターを弾き比べて、自分が求める愛器を吟味してみるのもいいと思います。

 

そして来週の11月16~18日にはInter BEEが行われます。

Inter BEE Online

www.inter-bee.com

 

こちらはソフト、プラグインなどがメインのイベント。DTMを嗜む人ならば是非。

こちらもお邪魔する予定ですので、ドクター・コッペリウス、そしてこのInter BEEのレビューもお楽しみにー

ではこの辺で。